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待つ
野本真由美クリニック銀座
院長の野本真由美です。
電話番号は03-4405-5100です。
いつもご覧いただきありがとうございます。
家庭と仕事を分けているため、若いころから
「先生、旦那さんがいたんですね」とか
「先生、お子さんがいたのですね」と言われることがよくあります。笑
こう見えて私、子育て大好きです。
「気がつけば、親と同じような子育てをしている」という言葉をよく聞きますが、
私もそうです。
私が考える親の仕事は「待つこと」です。
私の両親は全くイライラせず、子供が成長する時期を「ずっと待っていてくれる」、そんな両親でした。
「早くしなさい」「勉強しなさい」と言われたことはほぼ記憶にありません。
勉強しなくても。笑
私が全くイライラしないのも、両親をみて育ったからだと思います。
私が幼少時、父が徹夜で仕上げた手書きの設計図を
翌朝私が一瞬でぐじゃぐじゃにしたときも、父は怒りませんでした。
父は「大きな紙があるから、ぐじゃぐじゃにしたかったんだね」と言っていたと、母から聞きました。
だから、私も「どこまでも待つ」と決めています。
息子が3歳の時、保育園に預けようと家を出る直前に、
息子がテーブルからこぼれた牛乳を頭からかぶったことがありました。
私、その姿をみて大笑いしました。
息子は「ママ怒らないの?」という顔をしていましたが、
その表情があまりにかわいかったので、
そのまま牛乳まみれで保育園に向かいました。笑
大きくなったら絶対牛乳なんてかぶってくれませんからね。
「早く、早く、急ぎなさい」ではあの表情は見られなかったと思います。
それから私が中学生のとき、父は私とよく数学の問題を解いてくれました。
「いろんな解き方でひとつの答えにたどり着く」という楽しさを教えてくれました。
娘にゲームをさせるような感覚で、
「自分らしい発想の大切さ」を教えてくれました。
私も真似しました。
息子がまだ小さいとき、ポケモンのキャラクターをずらっと並べた歌が流行したのですが
なかなか正確にすべて歌うのはハードルが高い。
だから私も一緒にいろんな方法で覚えました。
仕事に行く新幹線の中で、
私がポケモンの本をうまく暗記できるように作戦を練っていたなんて、
患者さんがみたらドン引き。笑
知らないカタカナだらけ、って結構暗記が大変なのです。
でも一緒に工夫して息子が初めてすらすら歌えた時の笑顔、
私が息子の前で歌った時の「ママって、すごいんだねー」の驚きの顔、
今でもわたしの心の中にある宝物です。
こうやって気づきました。
子育てしているつもりが、自分が育てられていたことに。