ブログ
心労
野本真由美クリニック銀座
院長の野本真由美です。
いつもご覧いただきありがとうございます。
先日受診された70代の女性。
40代の娘さんが心配して、遠方から連れてきてくれました。
主訴はこれまで体験したことのない痒くて赤い発疹。
体幹を中心にびっしり浮腫性紅斑と掻き傷が見られました。
こういう時は
①薬やサプリメント、栄養補助食品によるアレルギー
②感染症
③ストレス
が原因であることが多いので、ひとつずつお聞きすると、①②に思い当たるものはありません。
「何かストレスはありませんか？」とお聞きすると、
「実は、娘の胸のしこりが癌かもしれないと言われて、再検査が終わるまで2ヶ月間も
気持ちが落ち着かない日々を過ごしてきました。
今日の診察で、癌じゃないってことがわかってほっとしています。」
とお話されました。
体に発疹が生じるときは、「何か合わないものを口にしたかな？」と思う方が多いですが、
娘さんの病気を心配するだけで、経験したことのないような皮膚の病気が生じることがあるのです。
ストレスは、病気を作り出します。
私が感じるのは、
①検査結果を2ヶ月も待たせる必要があったのか
②病気になると、本人だけでなく家族の心労を考えなければならない
ということです。
最後に娘さんが
「母に心配をかけてしまいました。これからは親孝行します。」
と話された言葉が印象的でした。
私は心の中で、この女性の発疹はまもなく治るだろうと確信しました。
クリニック電話番号は03-4405-5100です。
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