イソトレチノイン内服療法
イソトレチノインはビタミンA誘導体の一種の成分で、毛穴の詰まりを抑制する作用、皮脂の分泌を抑える作用、アクネ菌に対する抗菌作用、抗炎症作用などがあり、 重症なニキビや難治性ニキビに対して有能な内服薬です。
欧米ではニキビ治療に必要な薬剤として早い段階から認知され、保険適用で処方されてきた歴史がありますが、日本では現状、厚生労働省の承認が降りていないので保険適用外の自費治療薬となっています。(イソトレチノインの個人輸入は禁止されており、医師の処方のもと使用しなければなりません。)
イソトレチノイン内服治療の流れ
【診察及び血液検査】
医師の判断によりイソトレチノイン適応と判断され治療をご希望の方には、内服前に血液検査を行います。検査結果に問題がなければ内服開始します。
【服用1カ月後、再度血液検査】
イソトレチノインの内服開始1ヶ月後に再度血液検査を行います。その後は1ヶ月ごとに診察および3ヶ月に1度の血液検査を行い、症状の変化や副作用を確認していきながら、適宜用量を増減することがあります。
注意事項
・イソトレチノインを服用中に妊娠した場合や妊娠中の服用は、短期間の使用や少量であっても胎児に先天異常や流産、早産、死産の危険性が極めて高くなりますので絶対に避けてください。
・イソトレチノインの投与前1カ月、投与期間中と投与を終了してからの一定期間(女性の場合は内服終了後6ヶ月間、男性は内服終了後1ヶ月間)は必ず避妊をして下さい。(※妊娠をお考えの女性は、イソトレチノイン治療と妊娠の計画をしっかり立てた上で、治療を検討していただく必要があります。)
・イソトレチノイン服用中の授乳も絶対に避けて下さい。
・イソトレチノイン服用中および最終服用日から6ヶ月間は献血をしないようにしてください。(献血から作られる血液製剤は妊婦に使用される恐れがあり、胎児がイソトレチノインの影響を受ける可能性があります。)
【イソトレチノイン禁忌の方】
・妊娠中の方、妊娠の可能性がある方
・授乳中の方
・15歳未満の女性
・18歳未満の男性
・成長期で身長が伸びている方
・イソトレチノイン製剤、トレチノイン製剤、ビタミンAでアレルギーを起こしたことのある方
・鬱病もしくは鬱気質の方
・肝機能障害のある方
・中性脂肪、コレステロールの高い方
・ビタミンA過剰症の方
・大豆アレルギーがある方
・メトトレキセート(MTX)内服中の方:肝機能障害が生じる可能性があるため
・テトラサイクリン系の抗生物質を服用している方:頭蓋内圧上昇の可能性があるため
ミノマイシン®(ミノサイクリン塩酸塩) ビブラマイシン®(ドキシサイクリン塩酸塩)など
【副作用】
以下の副作用を生じることがあります。
※皮膚や粘膜の乾燥の症状以外は稀な症状です
・肌、唇、目、粘膜の乾燥
・ニキビの一過性の悪化(赤みやかゆみなど)
・アナフィラキシー反応
・重症な薬疹(湿疹、皮膚の紅斑、水疱、びらんなど)
・頭痛(高用量を内服した場合に生じやすいです。)
・眼瞼炎、結膜炎、視覚障害(角膜混濁、夜間視力低下など)
・聴覚障害(耳鳴り、聞こえにくさなど)
・筋肉痛、関節痛、横紋筋融解(運動中や運動後に生じやすい)
・肝機能障害
・脱毛
・めまい、吐き気
・鬱、精神疾患(幻覚、幻聴)、自傷行為、自殺企図など
≪イソトレチノインについて≫
(未承認医薬品等)
イソトレチノインは医薬品医療機器等法上、未承認の医薬品です。
(入手経路等)
当院医師の判断のもとPRSS社より購入しています。
個人輸入された医薬品等の使用リスクに関する情報はリスクが潜む個人輸入をご確認ください。イソトレチノインの個人輸入についての注意喚起は厚生労働省のHPをご確認ください。
(国内の承認医薬品等の有無)
同程度の効能・効果で承認されている国内承認医薬品薬剤はありません。
(諸外国における安全性等に係る情報)
米国のFDA(食品医薬品局)など諸外国で承認されています。鬱、精神病、胎児の催奇形性などの副作用も報告されています。
施術料金
※すべて税込み
イソトレチノイン内服(30日分)
19,970円~
イソトレチノイン採血
4,950円