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野本真由美クリニック銀座
院長の野本真由美です。
電話番号は03-4405-5100です。
いつもご覧いただきありがとうございます。
最近出会った15歳のH君。
幼少時からアトピー性皮膚炎があり、痒みがひどくて学校へ行くことが辛い。
次第に学校に通えなくなり、昼夜が逆転する日々。
支援学校に通い始めたところ、担当の先生が当院に通ってくださっていて紹介されて受診。
問診票には「アトピーにいい注射があると聞いてきた」と記載がありました。
H君は女性並みに髪の毛が長く、うつむき加減で私の話を聞き始めました。
赤みが少ないこのタイプは、見た目より想像以上に痒みが強いことが分かります。
私の目標は、外から内から皮膚をキレイにして痒みの苦しみから解放すること。
注射をさせることが目標ではありません。
まずスキンケアと外用療法の基礎知識を伝えて、生活習慣の大切さ、一緒にがんばろうと伝えて
その日の診察は終了しました。
当院は基本的に一人で診察室に入ることができる方でお願いしています。
本人に治そうという気持ちがないと、治らないからです。
親がいると話せないことも多いと感じています。
アレルギー疾患は見ただけでなく、血液から免疫の状態を把握することが大切です。
採血結果を聞くために一人で診察室に入った2週間後のH君は、短髪のイケメンでした。
「先生の薬がきちんと塗れないと思って、まず髪を切りました。
塗り方を守って数日したら痒みが治まってきて、夜に眠れるようになってきました。
そうしたら昼夜逆転も治りました。」
私はデュピクセントなどの注射製剤をつかっていません。
皮膚科でこれまで処方されてきた標準治療を丁寧に伝えただけです。
シャンプー、ボディソープ、洗い方、塗り方、食べないほうがよいもの。
通常の皮膚科指導ですが、彼は正確に聞き取っていました。
H君の次の診察は、H君のお母さんでした。
お母さんは診察室で泣いていました。
(かゆみで)「死にたい」と何度も言われたあの日を思い出したと。
何度言ってもだめだった昼夜逆転も、痒みのせいだったなんて。
今週友達と久しぶりに出かけると聞いて、痒くならないかな、大丈夫かなと思ったけど、笑顔で帰ってきたんですと。
お母さんに本音をぶつけられる、子供にとって良い環境であったと推測します。
痒みを乗り越えた人しかわからない視点がきっとあるはずなので
私は今後のH君の未来が楽しみです。
まだまだ一緒に、痒みのない世界を目指しましょう。
もしも同じような思いをされている方がいたら、
あなたに合う治療がきっとあると伝えたい。
H君は見ていないと思うけれど、
清沢哲夫さんの「道」という詩を送ります。
「道」
此の道を行けば
どうなるのかと危ぶむなかれ
危ぶめば
道はなし
ふみ出せば
その一足が
道となる
その一足が
道である
わからなくても
歩いて行け
行けば
わかるよ
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